◎TOKYO PHOTO ; UGUISUDANI 4.7 2012

階段を上って線路を跨ぐ橋を渡ると、鶯谷駅南口に出る。橋の手すりは低くて相当古いが電車の行き来を間近に感じる。鴬谷駅の開業は明治45年(1912年)。鴬谷の名前は、江戸の元禄年間に徳川家の菩提寺である寛永寺の住職として京都からやってきた公弁が、「江戸の鶯は訛っている」と言って、文化人の・尾形乾山に京都から鶯を運ばせ、この地域に放ったことに由来するとのこと。鶯谷は駅名だけで住所表示にはない。駅の前の新坂を上れば寛永寺や国立博物館もすぐそこ。
鴬谷駅は隣の大ターミナル駅・上野駅の陰に隠れ、山手線の中でも最も乗降客数の少ないとりわけ地味で小規模の駅。駅前にはタクシーが止まり、すぐ前にお蕎麦屋さんがあり、近所のおじいさんが孫に電車を見せにきている様子など、どこか懐かしい光景だ。
※東京都市モノローグ2011年の総集編(漂流する東京)
http://www.utsunomiya-design.com/photograph/tokyophoto1.html
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http://www.utsunomiya-design.com/photograph/tokyophoto3.html
photo ; Utsunomiya Tamotsu
text;Hasegawa Kyoko

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