◎TOKYO PHOTO ; NINGYOCYO no2 22.1.2012
緑地に白抜きで「下町の散歩道 甘酒横丁」ののぼりがはためく甘酒横丁には、歴史ある老舗が並ぶ。甘酒横丁が交差する大通りは人形町通り。その人形町商店街は、ハンバーガーや回転寿しなどのファーストフード店と老舗の店舗が混在し、こちらも魅力的な商店街だ。
人形町のシンボル、からくり時計「人形町からくり櫓(やぐら)」が甘酒横丁交差点のこちらがわと向こう側に設置されている。ひとつは江戸落語、もうひとつは町火消しをテーマにしていて、毎日正午から午後7時までの1時間おきに音楽とともに人形が出てきてショーを繰りひろげる。
居酒屋「笹新」の所で甘酒横丁と交差する「大門通り」の標識を見つけた。ここはかつて吉原の遊郭があった界隈という。江戸の初期、風紀の乱れを恐れた幕府は、慶長 17 年 (1612) 、葭(よし) の生い茂っていた二町四方 (約1万5千坪) の沼地を埋めたて幕府公認の遊郭・吉原を作った。武士や羽振りの良い商人や職人、町人たちが通い繁盛を極めたというが、明暦3年( 1657 )の大火で廓のほとんどが焼失。この地での営業は 40 年足らずで浅草に移ったという。現在の ” 大門通り “ の名称は、吉原の大門に通じる街路の名残り。
人形町は路地裏歩きも楽しい。リサイクル着物と手作り工芸品の「下町おもしろ工芸館」の隣の居酒屋で、夕方5時からトリスハイボールが格安との看板を見かけて思わず足が向く。
※東京都市モノローグ2011年の総集編(漂流する東京)
http://www.utsunomiya-design.com/photograph/tokyophoto1.html
http://www.utsunomiya-design.com/photograph/tokyophoto2.html
http://www.utsunomiya-design.com/photograph/tokyophoto3.html
photo ; 宇都宮 保
文 ; 長谷川 京子
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