2012年1月30日月曜日

千代田区外神田 3331 Arts Chiyoda

◎TOKYO PHOTO  ; 3331 Arts Chiyoda no1  28.1.2012










東京メトロ千代田線湯島駅から徒歩3分、銀座線末広町駅から徒歩1分の所にある「3331 Art Chiyoda」は廃校になった学校を改修して誕生したアートな空間。様々なクリエイターやアーティストたちが自分たちの作品を発信する場所になっている。外観は学校だが、中に入ると様々な趣向が凝らされている。B1から3階まであり、白く塗られた廊下の壁にはデザインされた文字や図柄がほどこされる。かつて教室だったスペースにはアトリエやギャラリー、オフィスなど様々なテナントが入居している。2階の体育館ではお母さんと小さな子どもたちが音楽に合わせかけ回っている。入口や廊下から見る室内空間は全体に統一されながらも、それぞれ個性を出していて楽しい。

錬成公園から繋がるウッドデッキから入ると、開放的なコミュニティスペースになる。1階にはメインギャラリー、ラウンジのほかカフェもあり、ディナーやランチ、コーヒータイムとくつろげる。この日コミュニティスペースは何かパーティーがあるらしく若者が準備に追われていた。

メインギャラリーでは『アンデパンダン スカラシップ展』が行われていた。昨年9月に行われた第2回目の『3331 アンデパンダン』の中から投票によって選出された8名の作家による展覧会。どれもおもしろい。特にオーディエンス賞の『Hi!LEG』には笑えた。武蔵野美術大学在学中の3人の女性によるユニット。本物の映画のチラシそっくりに、衣装もポーズも背景もまねて撮影し、チラシを隣同士に並べる。「アメリ」や「ゼロの焦点」や「下妻物語」「めがね」などなど多数。どう扮しても似ても似つかないのは顔。しかし当人たちはなりきっている。手間ひまをかけた一生懸命さに拍手を贈りたい。1月29日まで。

1階の奥では「東京屋上散歩」鷹野 晃写真展(1月29日まで)もやっていた。いまは屋上に上がることのできる建物は少なくなっているが、1980年、90年代は結構上がれて、団地やデパートの屋上で遊ぶ子どもたちもいた。そんな何気ない日常のなつかしい風景が並ぶ写真展だった。

2階の206教室「ゼロダテアートセンター東京」では、『まばたきスケッチ』と垂れ幕のある部屋で準備中の、現役の大学院生の大絵晃世さんに話を聞いた。本展は平面作品、映像、インスタレーションという3人の作家により構成される空間とのこと。大絵さんは、新宿御苑と新宿御苑の近くにお住まいの方の取材を通じてイメージしたことを映像にし、「新宿御苑のためのレクイエム」という曲にのせライブパフォーマンスとして展開するという。若い作家のまばたきの向こうに広がる世界を応援したい。

※東京都市モノローグ2011年の総集編(漂流する東京)
http://www.utsunomiya-design.com/photograph/tokyophoto1.html
http://www.utsunomiya-design.com/photograph/tokyophoto2.html
http://www.utsunomiya-design.com/photograph/tokyophoto3.html

photo ; 宇都宮 保 
文;長谷川 京子

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