2011年9月30日金曜日

港区芝浦ふ頭・レインボーブリッジ 撮影;2011.9.23

◎TOKYO PHOTO  ; Rainbow Bridge  23.9.2011









芝浦アイランド、芝浦運河、首都高速1号羽田線を越えると、目の前にレインボーブリッジの大きなループが見えてくる。このループ、橋への勾配やカーブのアプローチがとれないため、ぐるりとループ状に1周走って坂を上り橋にのるルートをとっているとのこと。ループがあることでよりダイナミックな風景が楽しめる。ループ下の港はに小さな船が停泊していた。

ゆりかもめが大きくカーブしながら走ってくる。レインボーブリッジは上下2層構造になっていて、上層には首都高速11号台場線、下層には中央部に新交通システム・ゆりかもめが、その両側に一般道が通っている。そして、驚いたことに道路外側に歩道がついているのだ。4~10月が9:00~21:00、11~3月が10:00~18:00の時間帯は無料で誰でも歩けるという。歩道は両側にあるが見える風景が違う。東京湾・お台場を望むルートと都心や晴海・豊洲地区を望むルートという具合。もちろん両方とも歩いてみたい。入口にはエレベーターが付いていて一気に橋まで上る。狭い歩道だがしっかりとした柵に覆われていて危険はない。所々にベンチもあり撮影スポットには事欠かない。20分~30分ほどで橋の向こうのお台場まで行けるというが、日暮れも近づいてきたのでまた次の機会に。

夕焼けに浮かぶ先には天王洲アイル方面の高層ビル。手前は港南地区の倉庫群。レインボーブリッジの向こうにはお台場が見え、勝どき方面の高層ビルの間からは東京スカイツリーが見える。都心・芝の方向を見ると東京タワー。いつまで見ていても飽きない。向こうからジョギングをしてくる若者がいた。お台場まで往復しても走れば20分~30分っといったところか…すごいところを走るものだ。

photo ; 宇都宮 保
文;長谷川

2011年9月29日木曜日

港区芝浦界隈 撮影;2011.9.23

◎TOKYO PHOTO  ; SHIBAURA  23.9.2011










第一京浜の陸橋を通って田町駅のコンコースに入る。広々していて奇麗な駅だ。周辺には大企業の本社や外資系企業のオフィス、官公施設などが点在していて高層ビルが多い。三田口には慶應大学、芝浦口には芝浦工業大学もある。芝浦口にはペデストリアンデッキが設けられていて歩きやすい。

芝浦一帯は、かつては東京湾の浅瀬だった。江戸時代には漁村として栄え、芝浦でとれた魚は江戸に広く出回り将軍にも献上されたという。特に芝海老は特産となった。明治45年に隅田川口改良工事が始まり川底から掘りとった土砂を使って埋め立て、大正8年に埋立地が完成したということだ。

バブル期にはこの周辺はウォーターフロントと呼ばれ、港湾設備や倉庫を改造したディスコや「ジュリアナ東京」などの有名ディスコもあったらしい。1990年代以降、付近の汐留や品川などの埋め立て地と同様再開発が盛んになった。その中心は芝浦アイランドだろう。超高層のマンション「ケープタワー」、「グローヴタワー」、「エアタワー」、「ブルームタワー」の4棟があり、他にもスーパーマーケットなどの商店がある。周囲をぐるっと散策コースが設けられていて、休日の夕方ともなれば、おしゃれなウエアに身を包んだカップルがジョギングをする姿が目立つ。四方は運河で囲まれ、停泊するボートの上を東京モノレールが颯爽と走る。


photo ; 宇都宮 保
文;長谷川

2011年9月28日水曜日

港区三田慶應義塾大学とその界隈 撮影;2011.9.23

◎TOKYO PHOTO  ; KEIO UNIVERSITY   23.9.2011















東京タワーを背にして三田通りを慶応大学方面に進む。この通りはゆったりしている。車道は三車線、歩道はゆうに車が通れるくらいの広さがあり、後方からチリンチリンと自転車に鳴らされることもなく歩きやすい。振り返るたびに、どっしりとした全体像を見せる東京タワーが少しずつ遠ざかる。

三田通りから台地上にあるキャンパスに至る傾斜を跨ぐ形で作られている慶應大学東館は、赤煉瓦作りで図書館と同じイメージ。入口はアーチ型で教会のような雰囲気がある。回り込んで正門に出る。守衛さんに中を見学したいと言うと屋外はOKという。南校舎の階段を上り、図書館、第一校舎から旧図書館、西校舎、南館とぐるっと一周する。休日のため学生のほとんどいないキャンパスはガランとしていて、ただ静かな時間が過ぎるだけ。他の大学が高層の校舎を建てているなかで、比較的新しい校舎も皆低層なのは敷地にゆとりがあるからなのだろうか。

慶応大学は福沢諭吉によって創設された。福沢諭吉の著書『学問のすすめ』のなかの「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」は有名。「虚実渦巻く理想と現実の境を学問によって黎明するといった意図」で「大意として学問の有無が人生に与える影響を説いており、日本国民の行くべき道を指し示した」と説明されている。

南館の外階段を上って行くと屋上にモダンな庭園がある。透明なガラスで囲まれているため、広くはないが開放感がある。昭和26年に建築家谷口吉郎と彫刻家イサム・ノグチにより再建された「新萬來舎」が、このルーフテラスに新しい創造物として移築されている。イサム・ノグチの「無」のモニュメントも展示されている。

この後、大学正門を田町駅方面に向かって下り、道路幅の狭いこじんまりとした商店街を歩く。休日とあって平日の賑わいはなかった。

photo ; 宇都宮 保
文;長谷川

2011年9月27日火曜日

港区芝公園・増上寺界隈 撮影;2011.9.23

◎TOKYO PHOTO  ; ZOJYOJI  23.9.2011














増上寺へは、東京タワーから坂を降りて裏手から入っていった。東京の三大寺のひとつと言われるだけあり、広い境内に大きな本堂を持つ。秋彼岸のこの日は法要も行われたようだ。多くの人が訪れ、線香の臭いが立ち上っている。

東京における浄土宗の中心である増上寺は徳川家の菩提寺。徳川将軍15代のうち6人(秀忠、家宣、家継、家重、家慶、家茂)の他、NHK大河ドラマの主人公「お江」も葬られているという。また、『忠臣蔵』のゆかりの地でもある。元禄14年(1701年)3月に、江戸下向した勅使が増上寺を参詣するのをめぐって畳替えをしなければならないところ、吉良上野介が勅使饗応役の浅野内匠頭に畳替えの必要性を教えず、これが3月14日の殿中刃傷の引き金になったという逸話。

正面の山門前で行列ができている。大きな山門の正式名称は三解脱門。三つの煩悩「むさぼり、いかり、おろかさ」を解脱する門の意という。一人500円の拝観料を払うと2階を見学できるというが、行列はどうも苦手でやめてしまった。

増上寺と東京タワーは観光の定番。胸にワッペンをつけた観光客らしき集団が急ぎ足で増上寺を後にしている。増上寺の隣の芝公園で小さな子どもたちがボールを蹴って遊んでいる。犬を散歩させている人やベンチで休む人。芝生に足を投げ出して柔らかい夕方の日射しを浴びる。

photo ; 宇都宮 保
文;長谷川

2011年9月26日月曜日

港区東京タワー(2) 撮影;2011.9.23

◎TOKYO PHOTO  ; TOKYOTOWER  23.9.2011













東京タワーの全体像を飯倉の交差点から見たとき、“あれっ、こんなに小さかったっけ”と思った。超高層ビルがあちこちに建ち、六本木ヒルズやミッドタウンは250メートル近くの高さがある。東京スカイツリーは634メートル。東京タワーがその役割をスカイツリーに譲る日も近い。333メートルの東京タワーが相対的に小さくみえるのは仕方のないこと。それでも東京タワーは東京タワーだ。青空に赤と白の塔が燦然とそびえる。

自分の家からみた東京タワーが一番とか、この通りから見た姿が一番とか、せっかくよく見えた東京タワーがあのビルのせいで見えなくなってしまったとか、旅から帰ってきて新幹線から見える東京タワーにホッとするとか…。東京タワーは長い間東京のシンボルだったからそれぞれに思い入れがあるだろう。東京タワーとともにある風景が当たり前になっている。

東京タワーが近づくと、子どものようにワクワクして気持ちが急く。真下から見る東京タワーは天に伸びる迫力とともにプロポーションの美がある。三田方面の桜田通りから見る全体像は堂々としているし、ビルの谷間からちょっと顔をのぞかせたり、天井だけ見えるなんていう様子もドキドキさせられる。少し遠ざかって頂上に目をこらすと、タワー頂上部のアンテナがまだ少し曲がっている。東日本大震災の地震で曲がってしまったアンテナを人力で修復したということだが、完全に真っ直ぐになることはないのだろう。夜も震災後の節電型ライトアップから通常に戻った。暗闇のなかでひときわ輝く東京タワーを楽しめた。

東京タワーの模型をじっと見つめている子どもがいた。何を思うのだろう。

photo ; 宇都宮 保
文;長谷川

2011年9月25日日曜日

港区東京タワー(1) 撮影;2011.9.23

◎TOKYO PHOTO  ; TOKYOTOWER  23.9.2011










桜田通り飯倉交差点を左折すると、東京タワーから太鼓の賑やかな音が聞こえてくる。音に誘われるように急ぎ足で多くの人が東京タワーに入っていく。この日、東京タワーの広場で「東京タワーさんままつり」が行われていた。東日本大震災の被災地・岩手大船渡港で水揚げされたサンマが振る舞われるという。特設舞台の上では演歌歌手やアカペラグループの歌、阿波踊りなどが披露され、その前でサンマが次々と焼かれていく。長蛇の列とモウモウと立ち上る煙ですごいことになっている。ほどよい焦げ加減のサンマを小さな子どもからお年寄りまで思い思いに食べている。被災地を応援したいと思う人たちに3333匹が無料で振る舞われた。

東京タワーは1階には水族館とエレベーター乗り場がある。2階のお土産コーナーには東京タワーのキーホルダーや置物、東京みやげ定番の「ひよ子のお菓子」や「東京ばな奈」、ユニークな商品などがずらり並んでいる。似顔絵コーナーや占いコーナーもあり、小さな兄弟がちょこんと椅子に座り似顔絵を描いてもらっている。珈琲館やアイスクリーム屋、そば屋、カレー屋、フードコートなど食事処も賑わっていた。

「東京タワーさんままつり」で被災地の復興を願い、太鼓の音からパワーをもらって、増上寺方面へ歩き出す。

photo ; 宇都宮 保
文;長谷川