◎TOKYO PHOTO ; KOISHIKAWA BOTANICAL GARDENS no1. 2.6.2012
小石川植物園の巨木に囲まれた歩道を進む。イロハモミジ並木、ボダイジュ並木を過ぎるとスズカケノキの巨木がある。これらは明治時代に街路樹用樹木として試験的に植えられたもので、このスズカケノキは明治9年に植えられた。果実が楽器の鈴に似ていることからこの和名がついたが、一般にはプラタナスと呼ばれる。
ユリノキの巨木の緑も美しい。明治の初め頃植えられた我が国でもっとも古い株のひとつで、植物園で活躍した教授の伊藤圭介が米国からもらい受けた種子を育てたもの。明治23年、大正天皇が皇太子のころ来園してユリノキと名付けたと案内板にある。木の根元に大きな花が落ちていた。
先にはトキワマンサクの巨木がある。ひとの名前のように常磐万作と書く。幾重にも折り重なった葉が緑のレースのように枝を広げ、地面に付いてしまうほど重く枝垂れている。よく折れないものだと思う。花期は5月、白い花が一面咲くようすは見事だろう。
スギやヒノキの針葉樹林帯を下ってくると、園の南には日本庭園が広がる。5代将軍綱吉が館林侯であった幼少時代に建てられた白山御殿と呼ばれた別邸の庭園に由来する。庭園の脇にある小石川分館は旧東京医学校の本館だった建物。明治9年に建築されたもので、昭和44年にこの地に移築され国の重要文化財に指定されている。池の周辺は松やツツジなど綺麗に刈り込まれ、梅の木にも大きな実がついている。大きな鯉が悠々と泳ぎ、カメが群れている池もある。
※東京都市モノローグ2011年の総集編(漂流する東京)
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photo ; 宇都宮 保
文;長谷川 京子
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