◎TOKYO PHOTO ; YANAKA NEDU SEBDAGI no1. 24.5.2012
よみせ通りのフラワーショップ小竹では、バラの花の100円セールが行われていた。家々の塀越しにもバラが咲き誇っている。路地を歩くと、ときどき行き止まりがあるので戻ったり、この道は大丈夫かと恐る恐る進んだりを繰り返すのが楽しい。
谷中5丁目の谷中コミュミティーセンター横には区立防災広場初音の森があり、子どもたちが賑やかに遊んでいる。裏は少し高台になっていて、蛍坂という坂道がある。古い標識によると、江戸時代、坂下の宗林寺付近は蛍沢と呼ぶ蛍の名所であった。坂名はそれにちなんだのであろうとのこと。高台の寺がコンクリートでがっちりした塀をつくり、その下にある狭い蛍坂もきれいに舗装されてしまっているが、昔は鬱蒼とした木々に囲まれ、さぞ趣があったことだろう。
坂を上ると、立派な木立のもとに日蓮宗安立寺の墓地、先には真言宗観音寺の築地塀がある。この築地塀は、平成4年(1992)台東区まちかど賞を受賞して以来、谷中のシンボルのひとつになった。その前を音羽屋さんの人力車が2台通っていった。車夫のひとりは若い女性。黒足袋で軽やかにきびきびとした仕草が粋だ。
※東京都市モノローグ2011年の総集編(漂流する東京)
http://www.utsunomiya-design.com/photograph/tokyophoto1.html
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http://www.utsunomiya-design.com/photograph/tokyophoto3.html
photo ; 宇都宮 保
文;長谷川 京子
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