2012年5月4日金曜日

上野寛永寺 徳川霊廟と霊園(台東区)

◎TOKYO PHOTO  ; UENO KANEIJI no1. 30.4.2012




国立博物館と区立上野中学校の裏手に、上野寛永寺の第三霊園入口がある。八重桜の花びらが落ちて一面をピンク色に染めている。立派な門に近づくと徳川綱吉の霊廟勅額門の標識が見えてくる。

徳川家霊廟(とくがわけれいびょう)とは、徳川将軍家歴代の墓所のことで、ここ上野の寛永寺と芝の増上寺、栃木県日光の輪王寺にある。8代吉宗公以降は倹約のためもあり、大規模な霊廟は建築されず、寛永寺か増上寺のいずれかの霊廟に合祀し、宝塔が建立されたという。寛永寺裏の霊廟は昭和20年に大部分が空襲で焼失。焼け残った厳有院(4代家綱)と常憲院(5代綱吉)の霊廟勅額門などが重要文化財に指定されている。4代家綱の霊廟には10代家治、11代家斎の宝塔を合祀、また5代綱吉の霊廟には8代吉宗、13代家定の宝塔が合祀されているとのこと。

葵の御紋が燦然と輝いているが、この門の先は一般公開されておらず足を踏み入れる事はできない。大河ドラマで有名になったあの篤姫も、夫に劣らぬ堂々とした石造りの宝塔が家定の隣に鎮座しているらしい。

この地に広大な敷地を持っていた徳川将軍霊廟跡地を整理して、明治以降に寛永寺霊園として一般向けに利用されるようになった。JRの線路と鴬谷駅を見下ろす高台の墓地は眺めがよく、東京スカイツリーも見える。

※東京都市モノローグ2011年の総集編(漂流する東京)
http://www.utsunomiya-design.com/photograph/tokyophoto1.html
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photo ; 宇都宮 保 
文;長谷川 京子

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