2012年2月18日土曜日

港区元麻布界隈










元麻布2丁目にある本光寺裏手の狭い路地に並ぶ住宅地には、車両の通り抜けはできないと書かれた看板が立っている。この一角には古くからの住民が多いのだろう。麻布宮村町会と旧町名が使われたその看板は、住民自治による町会が機能していることを物語っている。

路地を抜けて本光寺の門前に出ると、道の向こう側に元麻布三丁目緑地(宮村池)というビオトープがある。水が濁っていてわからなかったが、池には自然のメダカが放してあるという。地域の子どもたちにとっては生物に触れることができる貴重な緑地だ。

元麻布三丁目緑地の隣に、東京都建築賞受賞という低層のハイグレードマンション、元麻布プレイスが5棟並ぶ。石畳の私道に木々が植えられ、敷地全体が洗練されていて外国人ファミリーが住んでいそうな所。道路の反対側にも別のマンション建設工事が始まっている。中国大使館方面に進む。長玄寺という寺を過ぎるとアラブイスラーム学院と看板のある瀟洒な建物がある。日本とサウジアラビアの文化交流支援とアラブイスラーム文化の紹介を行う文化センターということで、アラビア語講座などを行っているとのこと。中国大使館前には数人の警察官が立ち物々しい雰囲気だ。

この坂もかなり傾斜はあるが、看板が見当たらないので坂名はないということか。反対側の坂が狸坂なので、こちらは狐坂だろうという人もいるようだが定かではない。来た道を戻って、今度は狸坂を上る。狸坂の看板には「人をばかすたぬきが出没したといわれる。旭坂ともいうのは東へのぼるためか」と書かれている。坂の途中の結婚式が行われているらしいセントメアリー教会を左手に見ながら高級住宅街を進む。住宅地の間に何と駐車料金が1ヶ月45,000円の看板がある。

暗闇坂、大黒坂、狸坂、一本松坂の合流地点に戻って大黒坂を下る。パティオ通りを抜けて麻布十番駅に着いた。

photo ; 宇都宮 保 
文;長谷川 京子

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