冷たい小雨まじりの東京スカイツリーは、展望台から上は雲に隠れたりときどき部分的に顔を覗かせたりと、めまぐるしく変化する様子が面白い。5月22日のオープンを目指して周辺の道路などの工事も急ピッチで行われている。
東京スカイツリーは634メートルの世界一高い自立式電波塔。約3年8カ月に及んだ本体の建設工事を終え、今日の午後、建設を請け負った大林組から運営会社の東武タワースカイツリーに引き渡される。オープンから7月10日までの50日間は混雑防止のために、インターネットか全国の東武トラベル窓口からの完全予約制になるとニュースでも取り上げられていた。しばらくの間は注目を集めることになるだろう。スカイツリータウン内の商業施設を「東京ソラマチ」と名づけ、レストランや食品・スイーツ、ファッション、ライフスタイルなど300店ほどのショップが入るということだ。
スカイツリーの真下を流れるのが北十間川。周辺の再開発にあわせ親水テラス、船着場などの整備が進んでいる。浅草などの観光地と連絡する水上バスの運行も構想されているらしい。川沿いには観光客相手に数軒の店が開いていて、肉まんを売る店の前には行列ができていた。読売新聞の江東支局東京スカイツリー前分室では、2009年2月からの「ツリー観察日記」をパネル展示し、建設中のタワーが徐々に伸びていく様子が一目で分かるようになっていて、誰でも見学できる。
スカイツリー周辺の押上、向島、業平界隈の大通り沿いは古い商店街で、路地に入ると昔ながらの木造住宅が密集している。今後スカイツリーの注目とともに街が変化していくのだろうか。
photo ; 宇都宮 保
文;長谷川 京子