◎TOKYO PHOTO ; Всадник по имени Смерть Sunday.6.2011
日曜日、梅雨の合間の湿った空気を感じながら荒川河川敷を散策。ついでに足を延ばし北千住にある東京芸術センターに立ち寄ったところセンター内のシネマブルースタジオでロシア映画「蒼ざめた馬」(監督:カレン・シャフナザーロフ)を上映していた。
ロシア映画は以前に観た「父、帰る」(監督:アンドレイ・ズビャギンツェフ)の記憶がぼんやりあるくらいで久しく観ていない。料金は一律1,000円(当日券のみ)。「蒼ざめた馬」のタイトルとポスターにも惹かれた。
2004年製作のロシア映画(106分)でこの日はDVDによる上映。観客は片手で数えることができるほど。上映が始まってしばらくは内容とは別にスクリーンに釘付けになった。映画の画角が4対3だったからで、DVD上映でしかもこの画角の映画は初めてだった。これでは、少なくとも画質の上ではアナログテレビの番組を映画館で上映する、ということになってしまう。
しかし、いい意味で期待は裏切られた。画質は鑑賞に十分堪えうるものだった。細かく言えば広角で撮影した街並みはさすがに画質がいまいちだが、人物のクローズアップや陰影を生かした描写は鮮明で、どうしてこれだけの予算をかけた映画がこの画角なのだろうと、映画の内容とは関係のないところで不思議だった。
映画のストーリィは東京芸術センターのHPより下記に抜粋。ロマノフ王朝末期のロシアを描いた作品で、この映画で描かれた時代(1904年)以降、複雑で難解な経路を辿りロシア革命へと結実していく。調べてみると「蒼ざめた馬」とは、ヨハネ黙示録第6章第8節にあらわれる「死を象徴する馬」とある。映画の主題である「テロリズム」は今日の社会にも現在進行形で暗い影を落としている。
死という馬に乗る人間の、その内面を描いたこの作品をどうみたらいいのだろう。上映後、深いため息をついて席を立った。
◯「蒼ざめた馬」/東京芸術センターのHPより
1904年、ロマ ノフ王朝末期のロシア。モスクワのキャバレー(ナイトクラブ)で仮面をかぶり大公セルゲイ・アレクサンドロヴィチの暗殺計画を練る男たちがいた。理想主義 者であるが信心深く、ドストエフスキーを敬愛するワーニャ。妻をコサックに殺された工場労働者のフョードル。そしてリーダーであるジョージ。彼らは社会革 命党(エスエル)の一派でそれまでにも皇室関係者たちの暗殺を成功させてきた。そしてさらにモスクワで最も有力な人物である大公を暗殺するために、ジョー ジは彼に傾倒する大学生のゲンリッヒを仲間に迎え入れ、彼に無償の愛をささげるエルナに爆弾を製造させる。しかし爆弾の不発、仲間の死・・・多くの犠牲を 出しながらテロはことごとく失敗に終わる。ジョージは一方でエレーナとのかなわぬ恋の悩みを抱えていた。そしてエレーナの夫に決闘を申し込む・・・・。
写真と文:宇都宮 保
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