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文京区関口の椿山荘の隣に関口芭蕉庵がある。胸突坂沿いの通用口から中に入ると、見頃を過ぎたしだれ桜の向こうに庭園が広がっている。「ひょうたん池」と呼ばれる小さな池を巡り、芭蕉の「古池や蛙飛び込む水の音」の句碑や池の周辺の草花を楽しむ。足元に小さなスミレが咲き、池のほとりの野いちごが花を咲かせている。
関口芭蕉庵は、もとは松尾芭蕉が神田上水の改修工事に携わった際に住んでいた「竜隠庵」と呼ばれた水番屋の跡だという。庭から裏山に伸びた石段をのぼっていくと「芭蕉翁之墓」と刻まれた石碑、さらに上には「芭蕉堂」がある。「芭蕉堂」前には「享保11年(1726)、芭蕉翁の三十三回忌に木像がここに祀らる」との看板が立っている。
自然をそのままに生かした整備しすぎない手入れは、落ち着いた趣深さを感じさせてくれる。芭蕉庵にある建物は戦災などで幾度となく焼失し戦後に復元された。現在では講談社・光文社・キングレコードらが中心となって設立された「関口芭蕉庵保存会」によって維持管理されているという。
◎PHOTOS OF TOKYO CITY by t.utsunomiya
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◎東京都市モノローグ2011年の総集編(漂流する東京)
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photo ; Utsunomiya
text;Hasegawa
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