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あと一週間もすれば桜が開花すると予想されているのだから、梅の花はもうおしまいだろうとは思っていたが、やはり数本の木を残して湯島天神の梅は見頃を終えていた。女坂沿いの梅はみな散ってしまい、男坂の上では照明器具などの片付けが行われていた。梅まつりも終わって、参道の露天もみな店を閉めている。
合格祈願の絵馬が幾重にも折り重なって下っているのは例年通り。拝殿の南側に二カ所、そこだけでは間に合わず東側、西側、北側と拝殿を囲むように鈴なりの絵馬が下げられている。受験生たちの必死の思いが伝わってくる文面もあり楽しい。この時期になるとお礼参りに足を運ぶ受験生や家族もいる。
梅園南にある白い枝垂れ梅、月影枝垂(つきかげしだれ)は今が見頃。狭いながらも美しく誂えられた日本庭園にしっとり咲いて、池に花びらを落とす。その前面で写真を撮る観光客に混じって、ワンカップ酒を片手に、つまみを広げて賑やかに花見をしている年配の客もいる。
鳥居を出て、湯島天神の前に「うのす」と書かれた珍しい名前の店があった。江戸文字・寄席文字の書家、橘 右之吉さんの工房。国立劇場や国立演芸場ポスター、歌舞伎公演などの伝統的な仕事に加え、催事のタイトル筆耕とデザインなども手掛けるという。店の入口には、江戸湯島のオリジナルおみやげに「消し札」「御誂千社札」などと掲げられていた。
◎PHOTOS OF TOKYO CITY by t.utsunomiya
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◎東京都市モノローグ2011年の総集編(漂流する東京)
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photo ; Utsunomiya
text;Hasegawa
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