東京2012、夏残照（3）

◎TOKYO PHOTO THE AFTERGLOW IN  SUMMER2012 ;  9.2012

根津神社の例大祭2012も終わった。まだ暑い日差しは続いているが、確実に秋はそこまできている。路地の家々の軒先を賑やかに飾っていた朝顔やゴーヤのカーテンはすっかり萎れ、寺の境内のススキの穂が元気に風に揺らめく。台東区の初音の森ではトンボが飛び交う。地域の人たちが毎日水を代え手を合わせる、小さなお地蔵さんのある祠があり、夜になるとその周辺の草花の間から鈴虫が鳴き声も聞こる。

夏休みの終わった子どもたちは、毎朝８時になると、路地に集合して集団登校をする。地域の掲示板には運動会やバザー、秋祭りのポスターが貼られてるようになってきた。

10月6日(土）と7日(日)は、防災広場「初音の森」をメイン会場に、「谷中まつりー秋祭り2012」が開催される。旧吉田屋酒店(下町風俗資料館付設展示場)と谷中小学校周辺、谷中霊園五重塔跡こども広場がサブ会場。メイン会場では地元中学校のブラスバンド、ヒーローショー、大道芸、町会等の模擬店などが行われるとのこと。また今週の22日（土）23日（日）は開成学園の学園祭が行われる。

久しぶりに雨が勢いよく降った日の夕方、日暮里駅の方を見ると、夕焼けに反射した高層マンションがひと際輝いていた。空は赤く染まり、次第に紫色に変わり、徐々に暗くなっていった。

※東京都市モノローグ2011年の総集編（漂流する東京）
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photo ; Utsunomiya Tamotsu
text；Hasegawa Kyoko