◎TOKYO PHOTO NIHONBASHI-NINGYOCHO ; 20.4.2013
◎text
日本橋人形町1丁目と2丁目の間を人形町通りが走り、両側の商店街はファストフード店からカフェ、お土産屋、寿司屋、精肉店、漬け物、佃煮、本屋、お菓子屋、不動産などの店が賑やかにずらりと軒を連ねる。通り沿いには火消しと落語を題材にした2台のからくり時計があって、1時間ごとに仕掛けが動いて人形が現れ、音楽とパフォーマンスで楽しませてくれる。
交差点を明治座、浜町公園方面に進むと、下町の情緒を残した飲食店や伝統工芸店が並ぶ甘酒横丁と呼ばれる通り。お茶屋さんの前を通るとほうじ茶の香りが周囲に漂い、通りのむこうにある鯛焼の「柳屋」の前では行列ができている。「岩井つづら店」や三味線の「ばち英」など、ここにしかない老舗もある。創業明治10年創業の老舗、持ち帰り用のいなり寿司として有名な「志乃多寿司」や、備長炭で焼く南部鳥が評判の「久助」、毎日築地から運ばれてくる新鮮な魚や野菜でもてなす居酒屋「笹新」、お座敷10席だけの家庭的な江戸懐石「凡味」など名店が並ぶ。
路地を入ると、すき焼き・しゃぶしゃぶの「人形町今半」や老舗洋食屋「芳味亭」、お好焼・鉄板焼の「人形町松浪」などの有名店があり、甘酒横丁と反対側に進むと親子丼の「玉ひで」や洋食「小春軒」などの人気店も近い。
江戸時代、この界隈に歌舞伎小屋の中村座と市村座があった。薩摩浄瑠璃や人形芝居も行われていて、庶民の娯楽として大盛況で、人形を作る人、修理する人、商う人や、人形を操る人形師らが大勢暮らしていたという。季節ごとに市がたち、正月には手鞠・羽子板、3月には雛人形、5月には菖蒲人形などを商い、年間をとおして賑わいの絶えない街だったという。人形町の町名はそこから付けられたといわれ、粋な下町の風情はそこかしこに残っている。
◎PHOTOS OF TOKYO CITY by t.utsunomiya
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◎東京都市モノローグ2011年の総集編(漂流する東京)
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photo ; Utsunomiya
text;Hasegawa
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