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春らしいポカポカ陽気の休日、谷中銀座は人で溢れている。谷中メンチを売る「肉のサトー」と「肉のすずき」の前には20人以上もの行列。「越後屋酒店」の脇ではお酒ケースを椅子がわりにして、昼からビールとつまみを楽しむ人も。「和栗や」のソフトクリームや「招き屋」の猫をかたどった福にゃん焼き、「やなかのしっぽや」のスティック焼きドーナッツなどを食べながらのんびり歩く人の姿が目立つ。
魚屋、八百屋、肉屋、豆腐屋、天麩羅屋など昔ながらの店も多く、平日の夕方は地元の人達の買い物客で賑わう。食料品以外にも靴屋、衣料品店、本屋、呉服店、理容店などひと通りの店が揃っている。観光客相手の土産屋は新旧あり、谷中銀座商店街の一番端のよみせ通りにぶつかる所に今年になって和雑貨店「YUZURIHA(ユズリハ)」がオープンした。遠野産の豆菓子(200円〜)が美味しい。
谷中銀座のなかほど、のなかスーパーとお茶の金古園の間の細い路地を入っていくと、「一寸亭(ちょっとてい)」という中華料理店がある。いつも賑わっていてモヤシソバが有名。軒先の花や木を眺めながら狭い路地を進み、阿部建築の所を左折すると岡倉天心記念公園に出る。向かいにはオープンしたばかりの「HAGISO」。
黒い外壁のシックな建物で、一階には吹き抜け空間を持ったギャラリーとカフェ。二階には美容室、アトリエ、設計事務所などが入る。元は東京芸大の学生たちが暮らすシェアハウスだったが築約50年建ち老朽化で取り壊される予定だった。解体に先だって、昨年春入居者が萩荘を使った展示「ハギエンナーレ2012 / Hagiennale 2012」を行ったところ、思わぬ盛況ぶりに、解体から一転、改修して最小文化複合施設「HAGISO」として生まれ変わったとのこと。
ぐるっと廻ってよみせ通りに出る。よみせ通り商店街にはいつもクラッシックや軽音楽の上質なBGMがかかっている。紹介したい地元ならではの店も多い。
◎PHOTOS OF TOKYO CITY by t.utsunomiya
http://photos-of-tokyo.blogspot.jp/
◎東京都市モノローグ2011年の総集編(漂流する東京)
http://www.utsunomiya-design.com/photograph/tokyophoto1.html
http://www.utsunomiya-design.com/photograph/tokyophoto2.html
http://www.utsunomiya-design.com/photograph/tokyophoto3.html
photo ; Utsunomiya
text;Hasegawa
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