2013年6月20日木曜日

東京都水道歴史館(文京区本郷)

◎TOKYO PHOTO TOKYO WOTERWORKS HISTORICAL MUSEUM ; 15.6.2013








◎text
東京メトロ丸の内線の本郷三丁目駅から、歩いて7〜8分のところに東京都水道歴史館がある。家康が江戸幕府を開いた頃から現在までの、安全な水を供給するための苦労、苦心の跡が順を追って紹介されていて興味深い。

2階に上がってまず最初は、江戸時代に使われた上水木樋や継手などが展示を見る。神田上水・お茶の水の掛樋や丸の内三丁目、八重洲北口の木樋なども飾られている。木樋は今で言う水道管で、継手は水道管と水道管をつなぐ部分のこと。固くて腐りにくい松や檜を用い、くり抜いたり継ぎ合わせたりしながら、水漏れの少ない水道管をつくり上げている。

玉川上水を掘る際の苦労は、アニメーションと人形劇で子どもたちにも分かりやすく紹介されている。江戸時代の長屋の光景も再現されている。隣近所が井戸を中心に慎ましく生活している様子を見ることができる。

1階に下りてくると、明治時代から現在までの東京水道の流れが実物大模型や映像などとともに紹介されている。水の出口が竜をかたどった共用栓や牛馬用・犬猫用・人間用と3つの水飲み場が設けられた馬水槽など珍しい水道栓や、日本最大級の巨大な水道管なども展示されている。震災や戦争、渇水などの苦難を経て現在、水道は規模・水質ともに世界的に最高水準に達したといわれている。

かつて塩素(カルキ)の臭いがきつかった東京の水も、今はそのまま飲めるまで水質がよくなっている。下水道整備による水源の水質改善や、浄水場で微生物やオゾン、活性炭などで処理する高度浄水システムが実施されるようになり、水質は大きく改善されているとのこと。

この日は数十人の大学生が研修に訪れていて賑わっていた。無料で見学できて、音声ガイダンス用の機材も貸してくれる。3階には資料室もあり、小中学生の夏休みの自主研究にはもってこいの場所だと思う。

◎PHOTOS OF TOKYO CITY by t.utsunomiya
http://photos-of-tokyo.blogspot.jp/

◎東京都市モノローグ2011年の総集編(漂流する東京)
http://www.utsunomiya-design.com/photograph/tokyophoto1.html
http://www.utsunomiya-design.com/photograph/tokyophoto2.html
http://www.utsunomiya-design.com/photograph/tokyophoto3.html

photo ; Utsunomiya
text;Hasegawa

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