東京夕景（1）撮影；2011.5.15

のびやかな空間が広がる河川敷の土手を歩く。

湾から吹き込んでくる甘ったるい潮風をまともに受け、

飛んでいってしまいそうな帽子を押さえる。

眼下にみえるグラウンドの中学生らしい野球部のきびきびした練習風景。
彼らの真剣な表情が心地よい。
よしの原っぱでは野良猫が怯えたような目をしていた。

京成線が薄暮の空間を突き抜けて走る。
雄大な空。夕刻。陽が沈み、空が刻々と変化していく。

ホームレスのテントが夕日に輝いている。
 横目にみながら疲れた重い足をひきずりゆっくり歩く。

photo ; 宇都宮 保