2012年9月27日木曜日

谷中・根津・千駄木 初秋の路地裏と開成祭

◎TOKYO PHOTO YANAKA NEDU SENDAGI AND KAISEI FESTIVAL ; 21.9.2012











◎text
谷中・根津・千駄木(通称/谷根千)の路地を歩くと、何気ない光景につい足を止めカメラを向けてしまう。花であったり、塀にからまる蔦であったり、猫であったり…と。住民は綺麗に掃除して木や草花を慈しみ静かに暮らす。昔から地域の繋がりを大切にしていることは、小さな地蔵尊にいつも花が供えられていることからも分かる。台東区谷中三丁目にあるみしま地蔵尊は、昭和20年3月4日のB29爆撃機の空襲で亡くなった人の霊を供養するために建立されたもの。近くの千駄木三丁目には坂下平和地蔵があり、やはり同じ日の空襲で犠牲になった人の冥福を祈る地域の人の姿をよく目にする。

谷中墓地を抜けて諏訪台通りに出る。御殿坂と交差する場所にある経王寺の入口にススキの穂が垂れている。運動会のポスターも貼られていて、秋が一気にやってきた。富士見坂から富士山の姿をくっきり捉えられる日もそう遠くない。

森鴎外の鷗外記念館は鷗外旧居跡(文京区千駄木1-23-4)に11月1日にオープンする。今年は鷗外生誕150年にもあたり、様々なイベントも開催されている。ギャラリーシビックでは企画展「鷗外とぶんきょう-人間・森林太郎と出会う」が10月1日まで。文京ふるさと歴史館では10月27日(土)から12月9日(日)まで、特別展「(仮)洪庵、知安そして鷗外-近代医学のヒポクラテスたち」。さらに森鷗外に関係する区内史跡を中心としたまちあるきツアーも予定されている。

先日22日の土曜日午前、通りがかった開成高校で学園祭をやっていたので少し覗く。混雑はすごく、入口に現在までの入場者数8,800と書かれた掲示板があった。開成を目指すと思われる小中学生とその親の姿がひと際目に付く。各教室ではそれはそれは難しいクイズや展示をやっている。数学研究部の部屋では、入試予想問題を解く真剣な子どもたち、数字を使ったゲームに挑む大勢の子どもたちがいた。映画上映会の部屋では、写真を1万枚以上つなぎあわせてコマ撮りの手法で見せるというパラパラ映画という楽しい上映会をやっていた。若さと情熱に脱帽!

※東京都市モノローグ2011年の総集編(漂流する東京)
http://www.utsunomiya-design.com/photograph/tokyophoto1.html
http://www.utsunomiya-design.com/photograph/tokyophoto2.html
http://www.utsunomiya-design.com/photograph/tokyophoto3.html

photo ; Utsunomiya Tamotsu
text;Hasegawa Kyoko

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