2012年4月16日月曜日

番外編 松戸市戸定が丘歴史公園の戸定邸

◎TOKYO PHOTO  ; MATUDO TOJYOTEI 15.4.2012









少し足をのばして千葉県松戸市へ出かけた。松戸市は江戸川を挟んで葛飾区と埼玉県三郷町と隣り合う。常磐線で江戸川を越えると田んぼや畑が広がり、隣の葛飾区とは風景が一変する。

まず駅から歩いても10分程度の戸定が丘歴史公園にある戸定邸へ。やや急な坂道を上っていくと松戸の街が見下ろせる高台になっていて、左手の駐車場に松戸市観光協会戸定売店と地元の野菜やちょっとしたお菓子やゆで卵を売っている小さな店とがある。

藁葺きの由緒ある門をくぐると左手に戸定歴史館。右手は戸定邸入口。明治17年に建設された木造平屋の邸宅で、幕府最後の将軍徳川慶喜の弟、徳川昭武が後半生を過ごしたところ。華美な装飾類は一切ないが、大名の下屋敷にふさわしい広さと気品を備えている。渡り廊下が廻らされ、迷路のような造りのどの部屋からも外が見えるようになっている。特に客間、二の間から見る庭園はみごとで、天気が良い日には、富士山も見える。

徳川昭武は13歳の時、1867年パリ万国博覧会に将軍の名代として派遣され、ヨーロッパ各国を歴訪。その後パリで留学生活を送る。明治維新により帰国し、最後の水戸藩主になる。1883年29歳の若さで水戸徳川家当主の座を退き、翌年戸定邸に住み始めた。自然に囲まれた戸定邸で、昭武は狩猟、写真撮影、作陶などにいそしんだという。

1951年に戸定邸が昭武の子・武定から松戸市に寄贈されると、整備され一般公開されるようになった。2.3haにも及ぶ広い園内には美しい花木が並び、しだれ桜が見頃を迎えていた。ところが園内は、コスプレに身を包んだ大勢の若者たちが、思い思いに写真をとっている。JCF(ジャパン コスプレ フェスティバル)という団体が、和装の日というコスプレイベントを行っていたのだ。和装といってもキンキラのカツラやメイクや衣装、忍者系であったり、ファンタジー系であったりと…徳川家もびっくり。

※東京都市モノローグ2011年の総集編(漂流する東京)
http://www.utsunomiya-design.com/photograph/tokyophoto1.html
http://www.utsunomiya-design.com/photograph/tokyophoto2.html
http://www.utsunomiya-design.com/photograph/tokyophoto3.html

photo ; 宇都宮 保 
文;長谷川 京子

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